武術探究の八徳
< 徳 >
八徳
日本嵩山少林拳連盟より受け継がれし武術を学ぶ者に必要な八つの道徳心です。
「孝」
神と先祖に感謝し 両親への孝徳心を育てよう
(両親を敬い感謝する。)
「悌」
兄弟姉妹いつも仲良く 思いやりの心を育てよう
(年長者の言うことは素直に聞く。)
「忠」
片寄のない清みきったまごころの心を育てよう
(誠意を尽くす。)
「信」
信頼と友情に満ちた 温かい心を育てよう
(嘘を言わず約束は守る。)
「禮」
禮義と節度を知る すなおな心を育てよう
(礼節をわきまえる。)
「義」
義憤と勇猛に満ちた 優しい心を育てよう
(人として成すべきことをする。)
「廉」
清廉潔白の虚偽のない すばらしい心を育てよう
(清廉潔白である。)
「恥」
不正や不法をいやがる 美しい心を育てよう
(恥ずべきことを知り行わない。)
武士道
「義」・・・敵に塩を送る。
- 人間として正しい道。(正義)
- 打算や損得を超越し自分が正しいと信じる道を貫く。
- 武士道の中心となる良心の掟。
「勇」・・・義を見てせざるは勇無きなり。
- 正義を敢然と貫く実行力のこと。
- わざと危険を冒し討ち死にすれば「犬死に」で、これを「匹夫の勇」と呼び蔑んだ。
「仁」・・・武士の情け。
- 人間としての思いやり、他者への憐れみの心。
- 弱き者や負けた者を見捨てない心。
- 人の上に立つ者の必須徳目である。
*義に過ぐれば固くなる、仁に過ぐれば弱くなる。
「礼」・・・忠臣は二君に仕えず。
他者に対する優しさを型として表したもの。
*度を過ぎた礼はもはやまやかしである。
「誠」・・・武士に二言なし。
- 言った事を成すこと。
- 真実性と誠意が武士道の行動規範そのもの。
「忠(義)」
- 主君に対する絶対的な従順のこと。
*忠義とは強制ではなく自発的なもので、あくまで己の正義に値する者に対して誓うもの。
「名誉」・・・富の道が名誉の道ではない。
- 「恥」を知ること。
- 武士道における人としての美学を追求するための基本の徳。
- 名を尊び自分に恥じない高潔な生き方を貫くこと。
戦わずして勝つ、血を見ない勝利こそ最善の勝利、
武人の究極の理想は「平和」である。
参考文献「武士道」
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